JDDW 2021 KOBEJDDW 2021 KOBE

公募・一部指定 S8
がん微小環境を標的とした消化器がん治療の新展望

11月5日 14:00~17:00 第7会場
司会 古瀬純司 杏林大・腫瘍内科学
妹尾 浩 京都大大学院・消化器内科学

がん微小環境には,免疫細胞,血管およびリンパ管,線維芽細胞などの細胞成分と結合織が存在し,それらの相互作用によってがんの進展と治療反応性は大きな影響を受ける.消化器がんにおいても,血管新生阻害薬のほか,免疫チェックポイント阻害薬の適応が拡大するなど,がん微小環境を標的とする治療の重要性が増している.一方で,がん微小環境は時空間的な多様性に富む.たとえば進行膵がんは他臓器がんに比べて豊富な線維芽細胞と結合織を特徴とし,それらはがんの進展に多面的に作用する.また,がん細胞が多彩なサブクローンを展開するのと同様に,がん微小環境もダイナミックに変化する動的な存在と捉えることができる.本シンポジウムでは,基礎研究から臨床応用にいたるまで,幅広く対象を設定する.消化器がんをがん微小環境の視点から捉えることによって,新しいがん微小環境標的治療の展望を拓く,意欲的な演題を期待したい.

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