会長挨拶

第52回日本消化器がん検診学会大会
会長 井上 和彦
(川崎医大・総合臨床医学)

会長:井上和彦

この度、第52回日本消化器がん検診学会大会の会長を拝命しました。本大会は平成26年10月23日~10月26日に神戸市で行われるJDDW 2014に全面参加し、その1日目と2日目に開催致します。伝統ある学会の大会長を務めさせていただくことになり大変光栄に存じますとともに身の引き締まる思いです。

2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなり、その中でも消化器がんが多い我が国において、消化器がん検診の重要性は改めて申し上げるまでもありません。そして、科学的根拠に基づいた検診により死亡率減少を目指さなければなりません。さらに、「がんに罹りたくない」「がんになったならば早期に発見して負担の少ない治療で治してほしい」という個々の受検者の願いにも応えなければならないでしょう。近年、消化器がん発生に関する多くの基礎研究や臨床研究が行われ、がん発生のリスクファクターが明らかになってきたものもあります。また、新たに開発されたり、改良された消化器がん診断法もあります。これらを有効活用する消化器がん検診システムを開発し、科学的検証することも望まれます。

そこで、本大会のメインテーマは「消化器がん検診の近未来像」とさせていただきました。特別講演として斎藤博先生(国立がん研究センター)に「消化器がん検診の世界の動向と我が国における展望」をお願いし、主題は、シンポジウムとして「胃がんリスク評価の現状と問題点」「胃がん検診におけるH.pylori感染胃炎の取り扱い」の2題、パネルディスカッションとして「対策型内視鏡検診の現状と問題点」の1題、ワークショップとして「大腸がん検診におけるCTコロノグラフィの位置づけ」「腹部超音波検診基準の実施における問題点」の2題としました。また、JDDWのメリットである共同開催の主題も多数準備しています。さらに、海外招待講演としてC.R.Teixeira先生に「Results of a colorectal cancer screening program in Brazil」をお願いしています。

参加者が2万人を超えるJDDWにおいて、消化器がん検診学会の独自性を保ちつつ構成4学会と協調した学会運営を行い、消化器がん検診の発展の一助になるように尽力したいと思っています。本学会は検診現場での実践という大きな使命を担っていますが、その基盤となる科学的探究が重要であることは言うまでもありません。会員の先生方におかれましては、他の消化器関連学会と合同で議論できるこの機会に日頃の研究成果をご発表いただき、積極的で前向きな議論をお願いしたいと存じます。

多数の先生方の主題ならびに一般演題へのご応募、多くの会員の皆様のご支援とご参加を是非よろしくお願い申し上げます。

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