メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
10月31日(金) 9:00–12:00 第13会場(神戸国際会議場 国際会議室)
MS1-5指
医療過疎地在住のがん患者のためのアプリ活用型周術期(入院前と退院後)遠隔支援プログラムの構築―異分野融合の取り組み―
金岡 麻希1,2
共同演者:甲斐 友梨2, 木下 由美子2
- 1
- 下関市立大・看護学部
- 2
- 宮崎大・看護学科統合臨床看護科学
がん患者に対する手術は根治的治療を提供するが,その侵襲は患者の体力の消耗を招き,しばしば機能的回復を阻害することもある.そのため,術前から生活習慣を見直し,体力の向上を目指した事前準備が重要となる.
ERAS(Enhanced Recovery After Surgery)は術後の早期回復を促し,多職種により周術期管理の改善を目指す取り組みであり,近年その周術期管理において,術前カウンセリングと術前からの包括的アプローチ(プレハビリテーション)が注目されている.しかしこのケアの実施には術前に複数回の通院が必要であり,医療過疎地ではその実現が非常に困難な状況にある.また,術後のフォローアップにおいても,短時間の外来診療では患者の日常生活における回復状態の把握が十分とは言えない.
宮崎県の特徴として,山間過疎地が散在すること,医師分布状況が市部92.7%,郡部7.3%と地域偏在が著しいことが挙げられる.そのため,市部と郡部では医療格差が生じている.医療過疎地域住民は,手術をはじめとした高度な治療のためには市部の医療機関を受診しなければならず,大きな負担となっている.これを地域の課題と捉え,異分野融合の取り組みが開始された.
宮崎大学と地元企業は令和5年に宮崎県デジタル人財育成コンソーシアムを設立した.このプログラムを活用し,宮崎大学医学部,宮崎大学工学部,株式会社デンサンが集結し,術前カウンセリングとプレハビリテーションを融合した周術期支援プロラムを創造することを目的に,異分野の専門家が協力してアプリ開発,遠隔支援プログラムの構築に取り組んでいる.多職種にとどまらず,異分野融合のプロジェクト実際について報告する.