メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
10月31日(金) 9:00–12:00 第13会場(神戸国際会議場 国際会議室)
MS1-11指

救急救命士の職域の拡大 ~現状と今後の考察~

星 達也1
共同演者:小林 道生2, 亀山 勝1
1
石巻赤十字病院・医療技術部救急課
2
石巻赤十字病院・救急科
救急救命士制度は,病院前救護(消防救急)体制の充実を目的に,アメリカのパラメディックを参考とし,観察・処置・判断を行い,必要な救急救命処置をプレホスピタルで行うことを業とする資格として,1991年に創設された比較的新しい医療資格であります.救急救命士は,医師の具体的な指示の下「救急救命処置」を行うことができるものでありますが,制度発足後「指示・指導・助言体制の確立」「実施した救命処置,判断に対する医学的観点からの事後検証」「再教育を含めた生涯教育」を医療の質の担保としてメディカルコントロール(MC)体制の制度化と共に,実施できる処置の拡大等がおこなわれ,制度前の「運び屋」と揶揄された救急隊が病院前救護のプロフェッショナルとして,認知される様になりました.昨今の医師の時間外労働規制に鑑み,タスクシフト/シェアの目的から,救急救命士の活用が提言され,2021年10月に救急救命士法が改正されました.本改正により,これまでの病院前での傷病者への処置・搬送を担っていたものが「病院等に到着し入院するまでの間」といった,病院内での医療従事者として法的に職域の拡大がなされました.しかしながら,その働き方や業務内容は,タスクシフト/シェアの違いから,病院や施設によって相違があります.また,救急救命処置に関する法的な問題等,救急救命士制度が病院前救護を目的にしたものであるからこそ,病院内での現状と乖離する部分も見受けられ,救急救命処置に対する法改正も叫ばれております.救急救命士の職域は,プレホスピタルだけではなく,インホスピタルに拡大されました.制度化以降,社会的に認知された救急救命士の得意分野を活かした中での,多職種連携のあり方や病院内での新たな分野としての現状と今後の考察について発表します.
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