メディカルスタッフプログラム2(JDDW)
11月1日(土) 14:00–17:00 第13会場(神戸国際会議場 国際会議室)
MS2-1指
消化器外科領域におけるNurse Practitionerの普及に対する検討
大島 健司1,2
共同演者:加藤 宏之1, 堀口 明彦1
- 1
- 藤田医大ばんたね病院・消化器外科
- 2
- 藤田医大ばんたね病院・FNP室
近年,本邦においても医療従事者の役割拡大が求められており,各職種でのタスクシフト/シェアが推進されている.その中で診療看護師(Nurse Practitioner: NP)は,医師やそのほか多くの医療職種と協働しながら,特定行為や一部の診療・相対的医行為,また診療補助をシームレスに行う職種である.今回,消化器外科領域におけるNPの普及に関する現状を分析し,その普及に向けた課題と可能性を検討することを目的とした.消化器外科では手術・周術期管理・術後のフォローアップ,緊急時の対応など多方面での連携が求められる診療科であると考える. 特に高齢化社会に伴う医療の複雑化・高度化といった背景は,医師の負担増大が示唆され,NPの役割が期待される領域であると考える.米国をはじめとする諸外国ではNPが消化器外科のチームとして加わり診療に関与し,術前評価,創部管理,栄養指導,退院支援など多岐にわたる業務を行っている.本邦でも同様にNPが消化器外科のチームの一員となり業務を遂行しているが,全国的に見ても消化器外科領域に専属しているNPは少ない.当院でのNPの活動としては,主に入院患者の診療に携わり,病棟での回診,診察,診療の補助,緊急時の対応,代行入力業務,特定行為など,術前・術後管理を行っている.手術室では手術助手として第一または第二助手,スコープオペレーター,標本整理などを行う.そのほか,救急外来や外科外来での診療や診療補助も必要に応じて行っている.NPの導入は,タスクシフト/シェアによる医師の労働負担軽減が見込まれ,医師がより高度な診療や手術に集中できる環境が整えられる可能性があり,消化器外科領域において必要な職種と考える.NP普及の課題として,NPの役割に対する医療者の認識不足,医療機関の協力体制の構築,法の整備が課題として挙げられる.これらを解決するため,NPの有用性を示す証拠の議論が今後も必要である.
- 索引用語1:診療看護師
- 索引用語2:Nurse Practitioner