メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
10月31日(金) 9:00–12:00 第13会場(神戸国際会議場 国際会議室)
MS1-10

大腸内視鏡の安全性向上に向けた設備拡充の取り組み

若林 太一1
共同演者:志賀 拓也1, 田中 広夢1
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NTT東日本関東病院・内視鏡部
【背景】超高齢化社会において,高齢者への大腸内視鏡の機会が増加している.身体機能の低下や基礎疾患を伴う高齢者においては,下剤服用という侵襲的な前処置を伴う大腸内視鏡検査はリスクが高く,その安全性確保が重要である.【目的】リスクの高い大腸内視鏡の安全性と効率性を向上させるために,情報システム担当と連携しICT導入を含めた設備拡充の効果を検証する.【方法】拡充前/後の大腸内視鏡検査数や説明,業務改善度を後ろ向きに比較した.【設備拡充】1:診察室の増床2室→5室,2:前処置スペースの増床6室→12室,3:トイレの増設:3室→7室,4:リカバリールームの増床:8床→16床,5:セントラルモニターの遠隔共有,6:IWB(インタラクティブホワイトボード)の導入.【結果】大腸内視鏡検査の件数が406→500に増加した.また外来での下剤服用のビデオ説明が216(11.3/日)→265(13.9/日)に増加し,院内での下剤服用患者数が47(2.47/日)→118(6.21/日)に増加した.大腸内視鏡検査呼び出し-出棟までの時間が1件あたり平均で13分0秒→7分0秒となった.【考察】診察室の増床により,より円滑な問診・説明が可能となった.前処置スペースとトイレの増設は,院内での下剤服用の選択肢を提供し,高齢者やリスクのある患者の受け入れを拡大させた.リカバリールームの増床により,鎮静後の安静が確保され,安全な環境が整備された.セントラルモニターの遠隔共有により,リーダー看護師がリアルタイムで患者の状況や空室を把握できるようになった.情報システム担当と臨床工学技士を含めた内視鏡スタッフとで導入したIWBは,病棟と内視鏡室の連携を強化し,検査効率の向上やスタッフの負担軽減に寄与した.【結論】設備の拡充とICTの活用により,受付部門,内視鏡検査室,リカバリールーム,病棟クラークと看護師の連携が強化され,より安全かつ効率的な大腸内視鏡診療の実施が可能となった.また,高齢者やリスクのある患者にも適した環境が整備され安全性の確保に寄与した.
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