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メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
11月3日(金)  9:00 - 12:00   第13会場:神戸国際会議場 国際会議室
MS1-3指
胃がんESD後地域連携クリティカルパスを活用した連携について
吉田 香保里1, 石垣 飛鳥2, 鈴木 拓人2
1千葉県がんセンター・地域医療連携室, 2千葉県がんセンター・内視鏡科
【はじめに】
当センターでは,2008年10月より胃がんESD後地域連携クリティカルパスを運用しており,その運用状況と病病連携・病診連携の現状を報告する.
【活動内容】
当センターに早期胃がんで紹介となりESDで治癒切除となった患者を対象とし,同意が得られた場合にパス適用となる.ESD後に連携医療機関へ再紹介し,初回3ヶ月,以降は1年毎に内視鏡フォローを10年行うプロトコールとなっており,「局所再発・異所性再発の所見または疑い」をバリアンスとして,発生時は当センターに紹介頂く運用となっている.連携医療機関数は当初43であったが,現在は188まで増加している.これまでパスを適用したのは732例で,異所性再発は69例(9.4%)であった.そのうち84%はESD治癒切除となっており,外科手術を要した例(ESD後追加手術も含)は11.5%であり,胃がん死は認めなかった.
パス運用上の課題として,検査の質の確保が挙げられる.「異所性再発例を早期で発見して胃がん死を防ぐ」ことを第1とし,極力「外科手術を回避しESDでの治癒」を目標としており,そのためにはより早期での発見が望まれる.連携医療機関の要件は「早期胃がんを発見できる上部内視鏡検査の技術と経験がある」としており,これまでに早期胃がん患者の紹介を頂いた医療機関として設定している.
パス運用において,当センターおよび連携医療機関の医師の業務の負担軽減,また双方の円滑な連携のため,地域医療連携室はその役割を担っている.
【考察】
パスを活用した連携においては,質の担保と連携ネットワークの構築が重要であり,本パスは胃がん死を防ぐという点において十分な質を確保できており,また治療病院である当センターと連携医療機関で役割を分担して,相互の連携を図ることができている.問題点としては,報告なくパスを逸脱する例も一定数存在しており,追跡方法に関してさらなる改善が必要である.
索引用語 1:ESD
索引用語 2:クリティカルパス
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