JDDW2022 (Japan Digestive Disease Week 2022) FUKUOKA

司会の言葉

ワークショップ 16

10月29日 9:00~12:00 第13会場

公募・一部指定

W16
膵小型腫瘤性病変(径10mm以下)の内視鏡診療の現状と展望
司会 花田敬士 尾道総合病院・消化器内科
岡部義信 久留米大・消化器内科
2012年に「径10mm以下膵癌の5年生存率が80.4% (Egawa S, 2012)」が報告されて以降,膵小型腫瘤性病変の拾い上げを目的としたスクリーニング法や地域医療連携を介したシステム構築,新たなバイオマーカー探索など多角的方面から検証がなされている.また,2007年以降,国内各地で始まった早期診断の取り組みの結果診断された小型膵癌症例の集積から,間接所見である膵嚢胞と膵管拡張が早期診断に最も重要と再認識され,さらに最近は膵実質の限局的な萎縮や脂肪化所見も注目されている.一方で,径10mm以下の膵腫瘤を疑った場合,CTやMRIによる精査に続き,存在診断を目的としたEUSあるいはERCP,病理学的確定診断を目的としたEUS-FNAやERCP下膵液細胞診は現在も重要な位置を占めている.しかし,前者ではneedle tract seeding,後者ではERCP後膵炎といった問題もあり,しばしば臨床の現場ではその施行判断に難渋する.そこで,本ワークショップでは10mm以下の膵腫瘤の診断における内視鏡の役割を改めて着目し,その位置付けや成績・問題点を検証するとともに,診断マーカー開発に繋がる新しい試みについても討論したい.多数の演題応募を期待する.

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