JDDW2022 (Japan Digestive Disease Week 2022) FUKUOKA

司会の言葉

パネルディスカッション 11

10月28日 14:00~17:00 第12会場

公募・一部指定

PD11
下部機能性消化管障害の臨床と研究の進展
司会 福土 審 東北大大学院・心療内科学
春日井邦夫 愛知医大・消化管内科
過敏性腸症候群(IBS)や機能性便秘などの下部消化管の機能性消化管障害は慢性的な消化器症状を有し,日常臨床でも遭遇する機会は多いが,その病態生理は消化管と脳が綿密に連携する脳腸相関を基本とする.すなわち,遺伝的素因や生育環境,生活習慣などを背景にストレスによる心理的要因,感染とそれに伴う微小炎症や粘膜透過性の亢進,腸内細菌叢の変化などが脳腸軸のバランスを撹乱することで,消化管運動や内臓知覚の異常をきたし,その結果として様々な症状が発現しているものと考えられている.近年,これらの領域の研究が進展し,蓄積されたエビデンスをもとに慢性便秘症診療ガイドラインやIBS診療ガイドライン改訂第2版が相次いで発刊され,実臨床に大きく貢献している.本パネルディスカッションではIBSや機能性便秘・下痢などの機能性下部消化管疾患の最新の基礎及び臨床的研究の成果を共有することで現状を理解するとともに,実臨床への発展と将来への展望を行いたい.

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