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メディカルスタッフプログラム2(JDDW)
11月3日(土) 14:00~17:00 第11会場:ポートピアホテル南館 トパーズ
MS2-5
消化器内視鏡治療における看護師の役割
小山 純子1, 長谷川 真理子1, 小林 望1,2
1栃木県立がんセンター・内視鏡センター, 2栃木県立がんセンター・消化器内科
チーム医療を推進するためには,各医療スタッフの専門性の向上,役割の拡大,連携・補充の推進が必要とされている.その中でも看護師は,診療・治療に関する業務から患者の療養生活の支援まで幅広い業務を担うため「チーム医療のキーパーソン」として期待されている.
当センターでは,医師と看護師で内視鏡に関する業務を行っているため,看護師は専門的知識と技術を習得するだけでなく,患者の精神的援助や他職種との調整といった役割も担っている.特に内視鏡治療に関しては,患者への十分な説明と理解,医療スタッフ間の情報共有が,安全かつ円滑な治療遂行のために不可欠である.以前から当センターでは週1回カンファレンスを開催し,医師と看護師で患者情報,治療内容,使用物品等の打ち合わせを行っていた.内容はファイルへ記載され,それに基づいて当日の準備や治療介助を行うことにより,スタッフ間での情報共有を図ってきた.しかし,治療前の医師からの説明だけでは,治療内容の理解や精神的な受け入れが十分には出来ていない患者も散見されたため,看護師による治療前訪問を行い,医師からの説明の補足や精神的援助を行うこととした.説明者間のばらつきを最小化する目的で共通のプレパレーション(心の準備)資料を作成し,それを用いて説明を行った.その具体的な効果については現在検討中ではあるが,プレパレーションの目的である,正しい情報の伝達,患者の感情表出,信頼関係の構築において,有益であると考える.
今後,看護師の役割は拡大される方向にある.質の高い医療のためには,専門的知識や技術だけでなく患者の精神的援助も重要であり,他のスタッフとの連携のもと,自立的に判断しながら医療チームの一員として行動することが求められている.
索引用語 1:内視鏡治療
索引用語 2:看護師
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