25日 9:00-12:00 第2会場

指定

ワークショップ 12

症例検討:胆道(85分),膵(85分)<アンサーパッド>
司会 梛野正人 名古屋大大学院・腫瘍外科学
  山上裕機 和歌山県立医大・2外科
<胆道>胆道領域では,術式の選択に難渋する症例が少なくない.肝切除を必要とする胆道癌では,癌の進展度とともに肝機能を考慮して手術適応の有無,適応がある場合の術式を決定しなければならない.また,進行癌ではたとえ切除できたとしても長期予後が期待できない,あるいはQOL の著明な改善が望めないのであれば切除の意義は少ない.“技術的に切除できる”ことと“切除した方が良い”こととの違いを十分考慮する必要がある.一方,良性疾患ではあるが,腹腔鏡下胆嚢摘出術に伴う肝門部近傍の胆管損傷はしばしば,難治性の胆汁漏や胆管狭窄/閉塞などを引き起こし,繰り返す胆管炎から高度肝障害に陥ることもあり,その治療法は慎重に選択されなければならない.本ワークショップでは,治療法の選択に難渋した胆道疾患を提示していただき,外科的見地から討論をおこないたい.
<膵>近年,NCCNガイドラインによりBorderline resectable(BR)膵癌が提唱され,とくに本邦では上腸間膜動脈への180°以内でabutmentする膵癌に対する治療方針が問題となっている.すなわち,術前化学(放射線)療法の是非,血管合併切除を含む拡大手術を安全に行うための手術手技などである.本ワークショップでは,BR膵癌の2症例(膵頭部癌と膵体部癌)を具体的に呈示し,術前化学(放射線)療法のレジメンをどうするか,画像評価・腫瘍マーカーの推移からみた手術の適否について,膵臓外科医および腫瘍内科医により徹底的に討論することで,BR膵癌の治療方針を明らかにしていきたい.また,膵体部癌では,腹腔動脈合併切除術(DP-CAR)について,手術成績を含めて討議したい.さらに,フロアーの先生にはアンサーパッドを用いて意見を頂き,会場全体で熱い討論ができるワークショップにしたいと考えている.

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