25日 14:00-17:00 第1会場

指定

ワークショップ 11

症例検討:食道(85分),胃(85分)<アンサーパッド>
司会 松原久裕 千葉大大学院・先端応用外科学
  今野弘之 浜松医大・2外科
<食道>食道癌の治療は集学的治療の進歩により向上してきた.また,他臓器癌に比し,症例数の関係から少ないながらもエビデンスレベルの高い多施設共同ランダム化比較試験も実施され,標準的な治療も呈示できるようになってきた.しかしながら,初診時すでに進行しておりそのまま切除不可能な局所進行食道癌も少なくないのが臨床の現状でもある.今回は他臓器浸潤(T4)食道癌に着目し,どこまでが真の意味での局所進行癌であり,また化学放射線治療後の手術,その際のいわゆる導入化学療法の是非,DCFによる強力化学療法後手術等の切除の有用性ならびにその際のリンパ節郭清の意義と他方,根治化学放射線治療の有用性の比較について呈示した症例につき,それぞれの立場から討論を進める.本ワークショップにおける熱心な議論から,今後実臨床において目の当たりにする同じ程度進行した食道癌に対する治療の方向性についての道標となることを期待したい.
<胃>本邦では主としてガイドラインに沿った胃癌治療が行われているが,症例によっては治療法の選択に苦慮することがある.このような症例の治療に際しては手術療法,化学療法の選択だけでなく病理学的検索,画像情報など多くの方面からの知見の集積が必要となる.本セッションでは治療選択に苦慮する胃癌症例を2例取り上げ,内科,外科等それぞれの立場からご意見を頂き討論を行い,実臨床における治療戦略の構築に資することを目的としている.診療科の垣根を越えて,多くのご意見を頂き様々なモダリティーを用いて,具体的に治療戦略をいかに構築するかを討論して頂きたい.また会長の配慮により会場の意見をアンサーパッドで反映する予定である.外科と内科が連携して,さらに病理医,放射線医など多くの専門分野の方の意見を頂きながら胃癌治療に臨むことを具現化した,JDDWの趣旨に基づいたセッションであり,多くのご参加をお待ちしている.

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