26日 14:00-17:00 第6会場

公募・一部指定

シンポジウム 17

胃切除患者の栄養管理:術前・術後短期・術後長期
司会 平井敏弘 川崎医大・消化器外科
  土岐祐一郎 大阪大大学院・消化器外科学
胃癌患者に対する周術期の栄養支持療法は,術後合併症の予防のみならず長期予後や術後QOLの改善という観点から極めて重要である.昨今,大腸癌手術においてその有用性が報告されて以来,胃癌においてもERASを試みる施設が増えている.また,周術期のn-3脂肪酸の投与が,侵襲の軽減に寄与するとの報告もなされている.術後QOLの改善にはグレリンや漢方薬など,食欲の改善や胃切除後症候群の改善を図る試みもなされている.胃癌の手術成績の向上のために,根治的手術療法,補助化学免疫療法,低侵襲手術に多くの取り組みがなされてきたが,さらなる成績の向上にはさまざまな周術期の支持療法が重要である.なかでも栄養療法はその中心を担うものと思われるが,わが国ではいまだ十分に関心を持たれているとは思えず,またエビデンスも少ないと言わざるを得ない.術後長期の問題も含めて,周術期栄養療法の成果を議論いただきたい.

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