シンポジウム8

11日 14:00-17:00 第5会場

NASHからの発癌:基礎と臨床

公募

  司会 橋本悦子 東京女子医大・消化器内科
    中尾一彦 長崎大大学院・消化器病態制御学
NASHを基盤にした発癌の研究が集積されてきている。基礎研究では、NASH発癌モデル動物の樹立、炎症性サイトカイン(IL-6, TNF-αなど)、インスリンシグナル、JNKなどに関して分子生物学的解析技術を用いた発癌機構の解明が進んでいる。臨床的には、NASHからの肝細胞癌の発癌率、発癌危険因子、臨床病理的特徴、再発率、生存率、他の肝疾患を基盤とした肝細胞癌との相違などが明らかにされてきている。また、NASHを基盤に発症する肝細胞癌との鑑別を要する多血性腫瘍も報告され、討議すべき問題である。今回のシンポジウムでは、NASHからの発癌に関して、基礎研究による病因の解明、その実態や病態の特徴に関して、現時点でのコンセンサスを成立させたい。そして、ハイリスクグループの設定、治療戦略に関しても討議したい。さまざまな視点に立った多くの演題の応募を期待している。