パネルディスカッション3

10日 14:00-17:00 第5会場

自己免疫性肝炎−重症・難治例の現状と対処法

公募

  司会 恩地森一 愛媛大大学院・先端病態制御内科学
    大平弘正 福島県立医大・消化器・リウマチ膠原病内科
わが国の自己免疫性肝炎は一般にステロイド治療が奏功するが、漸減中に再燃をきたす症例が存在する。ステロイド抵抗例に免疫抑制剤の有効性が示されているが、本邦では保険適応がなく限られた症例に使用されている現状がある。また、重症肝炎あるいは急性肝不全(劇症肝炎・遅発性肝不全)として急性肝炎様に発症し治療に難渋する場合がある。最近、この急性肝炎様発症には急性増悪期と急性肝炎期の2つの病態が存在することが提唱された。特に急性肝炎期の症例では、血清IgGが低値で自己抗体が陰性・低力価のこともあり、診断が困難なこともある。本パネルディスカッションでは、ステロイド抵抗例ならびに重症化を呈する自己免疫性肝炎の発症病態、診断、臨床的特徴(肝組織所見を含む)、予後予測、肝不全へ進展させない方策(治療開始時期、ステロイド投与法)、さらには移植を含めた急性肝不全例の対応など各施設での現状を発表頂き、重症・難治例への対策について討論したい。