パネルディスカッション21

13日 9:00-12:00 第7会場

局所進行膵癌に対する治療戦略

公募

  司会 木村 理 山形大・1外科
    太田哲生 金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科
通常型膵癌は診断されたときの切除率が約30%であり、他の70%はすでに切除の対象とならない高度の局所浸潤や遠隔転移がみられる。たとえ切除の対象になったとしても、以前は切除後の5年生存率が10%以下の厳しい疾患であった。しかし、昨今では十分とは言えないものの、その5年生存率は約20%程度に改善してきている。その理由として、1)局所進行膵癌に対してむやみに拡大廓清手術を行うのではなく、癌の進展状況を画像で正確に把握しながら、進展度に応じた過不足のない根治切除(R0)を目指した手術が追及されていること、2)ゲムシタビンやTS-1を用いた有効な術後化学療法が登場したことなどが挙げられる。さらには、切除不能な症例に対しても化学放射線療法を積極的に行うことで切除可能となるような症例も多く経験するようになった。そこで、本パネルデイスカッションでは、局所進行膵癌に対して最近取り組んでいる最新の治療戦略について議論していただきたい。