パネルディスカッション12

11日 15:00-17:00 第6会場

ウイルス性肝炎と肝外病変

公募

  司会 荒瀬康司 虎の門病院・肝臓センター
    四柳 宏 東京大・感染症内科
肝炎ウイルスによる肝外病変は日常臨床でもしばしば経験される。肝外病変は臨床症状を伴う病変と検査値のみ異常な病変に分けられる。前者にはリンパ増殖性疾患(悪性リンパ腫、混合型クリオグロブリン血症)、腎疾患(慢性系球体腎炎)、皮膚疾患(扁平苔癬、晩発性皮膚ポルフィリン血症)、内分泌代謝性疾患(慢性甲状腺炎、糖尿病)、心肺疾患(心筋症、間質性肺炎)等があり、後者にはリウマトイド因子高値、クリオグロブリン高値等がある。肝外病変の問題点の第一は、原因がウイルスによる直接作用なのか間接的作用なのかという点である。これら基礎的なメカニズムについては興味の持たれるところである。第二にこの肝外病変が果たして臨床的予後にどの様な影響を及ぼすかという点である。最後に肝外病変が各種治療によりどの程度コントロール可能かという点も重要である。例えば、ウイルスの排除あるいは肝炎の沈静化によりこれら肝外病変がどの程度抑制されるのかという点を明らかにすることも喫緊の事項である。今回はウイルス性の肝外病変について以上のように基礎・臨床両面を含めた幅広い角度からの演題募集をいただき、ウイルス性肝外病変の現在の問題点と今後の展望を明らかにしたい。