会長:三代俊治
第12回日本肝臓学会大会   
会長 : 三代俊治   
(東芝病院・研究部)  

 
拝啓、
   理事仲間内の年齢順に從い第12囘肝臓學會大會の會長を務めることに相成りました三代俊治です。ふつつか者ですが、何卒宜しく御願い申し上げます。顧みて三年前、雑誌『肝臓』編集長を任せて欲しいという希望のみを以て理事選挙に立候補し當選した私は、爾來其の一事にのみ専念して日月を過ごし、よもや任期中に學術集會の會長を務めることになろうとは夢想だにしなかったので、今以て心構えが固まっておらず、恐らくは五里霧中状態の侭で會期に突入し、非常識の譏りを免れない會議運営をしてしまうことになるだろうと稍々自虐的に豫想しておりますが、そんな私に助力を申し出て下さる奇特な方々も大勢おられるので、失敗したら私の責任、成功したら助っ人達の功績、その中間は何う考えても有り得ないのです。折角の機會なので幾つかの實驗を試みるべく思案中ですが、實行する前には必ず肝臓學會の演題選定委員會にもJDDW事務局にも相談致しますので心配御無用に願います。
   扨て、肝臓學・肝臓病學・肝臓學會は今、過去約四十年に亘る急速調の發展の歩みがallegroからandanteへと速度を落とし、ギアの切り替えを必要とする時期に至ったと考えますが、幸いにも肝臓畑に集う諸兄姉の出自は極めてヘテロであります故、今後の活路が奈邊に有るかを複眼的視點から話し合う機會になればとも思っております。
   必無自性 [ひつむじしょう] ..... これが今次學會の為に私の用意したleitmotifです。「ひとりぢゃない」という意味の言葉だと今は御理解ください(原意は違うようですが)。
   2008年10月1-2日、東京高輪で會いませう。
頓首