会長挨拶
会長 三木 一正
第38回 日本消化吸収学会総会
会長 : 三 木 一 正
(東邦大・消化器内科)
 このたび神戸で開催されますDDW2007において、第38回目を迎える日本消化吸収学会総会の会長を拝命いたし、大変光栄に存じ、また責務の重さに身の引き締まる思いでおります。会員の先生方からのご支援・ご協力をいただきながら、より実りある学会にするべく、努力いたしております。
 本学会は小規模ながら、38回の歴史を重ねており、DDW-Japanに全面参加後も個性的なテーマを提供し、着実にその成果を上げてきております。消化器疾患の診療において、形態学と機能的評価は車の両輪であり、後者はまさに消化と吸収であります。近年、生活習慣病への関心が高まり、サプリメントが市場にあふれ、食品も栄養供給源としてだけではなく、プロバイオティクスに代表されるようにプラスαの作用が求められております。また臨床においては栄養サポートチーム(NST)への取り組みが広がり、食事・消化・吸収・栄養に対する医療従事者の意識は徐々に変化してきました。
 このような背景をふまえ、プログラム委員の先生方のご支援をいただき、主題は、「消化吸収にかかわる生体の調節メカニズムとその病態・治療への関与」、「腸管内環境と消化管機能」、「重度栄養(消化吸収)障害に対する新しい診断・治療のアプローチ」、「消化管からみた術式の評価」、「13C呼気テストによる吸収能検査の標準化へむけて」、「胆汁酸研究の進歩」を考えております。
 消化吸収、消化管機能を考える有意義な2日間になるよう、また、他学会参加の先生方にも関心を持っていただけるような会場の雰囲気を作っていけるよう精一杯努力する所存であります。会員の皆様におかれましては、ぜひふるってご参加いただきたくお願い申しあげます。