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症例から学ぶ急性肝不全 |
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司会 |
坪内博仁 |
: |
鹿児島大大学院・消化器疾患・生活習慣病学 |
田尻 孝 |
: |
日本医大・外科 |
急性肝不全の代表的な疾患は,劇症肝炎である.わが国では劇症肝炎の病因はウイルス性と薬物性であったが,最近は自己免疫性のものも含まれるようになった.これら以外の病因も含め種々の病因による急性肝不全の病態の異同を明らかにして,劇症肝炎の定義についても検討する必要がある.また,急性肝炎発症時における劇症化の予知式や急性肝不全の予後予測式の感度・特異性をより高くすること,および肝移植の適応基準の正診率をより高くすることが望まれている.さらには,救命率の向上につながる肝移植以外の抗ウイルス療法を含めた治療法の開発も急務である.本ワークショップでは,示唆に富む興味ある急性肝不全症例を一つ一つ検証して,急性肝不全をめぐる現在の問題点を解決するための方向性を見出したい. |