「2006年度日本消化器関連学会週間の開催に際して」

 第14回日本消化器関連学会週間(DDW-Japan 2006)は札幌コンベンションセンター、北海道立総合体育センター(きたえーる)を会場として、2006年10月11日(水)から14日(土)までの4日間開催されます。第48回日本消化器病学会大会(今井浩三会長)、第72回日本消化器内視鏡学会総会(田中三千雄会長)、第10回日本肝臓学会大会(坪内博仁会長)、第44回日本消化器がん検診学会大会(高後 裕会長)、第37回日本消化吸収学会総会(中村光男会長)が同時開催され、DDW-Japanとしては、今回初めて札幌市での開催となりました。皆様のご来札を心より歓迎いたします。

 DDW-Japanも昨年までに13回の開催を数え、会員の皆様に広く受け入れられてきましたが、同時にマンネリ化などの問題点も徐々に明らかになりつつあります。原点に立ち返ると、申し上げるまでもなく、DDW開催の基本理念は効率的な大会運営とともに、専門化された消化器分野の学術研究の成果を一堂に会し共有し、これを発展させる拠点を形成することであります。さらに年に一度、消化器病学における各専門領域を通観し、会員の皆様に対してのみならず国民に対しても現時点での消化器病学の進歩の成果を提供し、ご理解いただく絶好の機会といえます。

 以上をふまえ、今回のDDW-Japan 2006においては、札幌での初めての開催ということもあり、魅力あるプログラム作り、斬新かつ効率的な運営企画を含め、鋭意打ち合わせを重ねてまいりました。特別講演14題、海外からの招待講演6題においては、本邦および世界の第一人者から最先端のサイエンスとしての医学の深遠を垣間見る機会を提供されるものと期待しています。シンポジウム27題、パネルディスカッション23題、ワークショップ22題、ビデオワークショップ6題からなる主題演題には計889題が、また、一般演題(ポスター発表)には2124題、総計3013題が採択されました。これは過去最高の演題数(総数で例年の2割増しとなります)であり、DDW-Japan事務局をはじめ各学会の会長、実務担当にうれしい悲鳴を上げさせたのはいうまでもありません。
 今回のDDW-Japan 2006では、合同プレナリーセッションを思い切って廃止とし、ポスター優秀演題を新たに選定することといたしました。このような新しい試みに関しても会員諸兄の忌憚のないご意見をいただき、今後に反映させていきたいと思っております。また、ランチョンセミナーを代表とするさまざまなスポンサードイベントも企画されておりますので是非お楽しみください。

 プログラム作成にご尽力いただいた各学会のプログラム委員および一般演題の査読委員の方々にこの場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。また、このような大変多くの演題をご応募いただいた会員の皆様にとりまして、快適かつ有意義な学会となるよう、学会運営について一層努力する所存でございます。会員諸兄にはたくさんのご参加をしていただき、札幌の格別な秋を堪能していただくことを切に希望しております。

 10月の札幌は雨も少なく爽やかであり、観光シーズンとしては絶好の時期となります。シンボルである札幌時計台やクラーク像が立つ羊が丘展望台、世界的彫刻家イサム・ノグチ設計の「モエレ沼公園」など、世界中からの観光客で賑わいを見せています。周辺に目を向けますと、恵まれた自然を生かしたカントリークラブや温泉が多数点在し、アフターコンベンションも充分にお楽しみいただけるものと思います。また、ちょうど食欲の秋にふさわしく、新鮮な魚介類からジンギスカン、札幌ラーメン、スープカレーなど、北海道ならではの味覚もご堪能頂けます。

 最後に、DDW-Japan 2006の開催にご協力賜りましたDDW-Japanの役員、世話人の皆様、並びに事務局各位、そしてご支援いただきました企業の方々に衷心より感謝申し上げます。

DDW-Japan 2006 運営委員会委員長
今井 浩三