第66回日本消化器内視鏡学会総会
会 長 荒川 泰行
(日本大学医学部内科学講座内科3部門教授)

 第66回日本消化器内視鏡学会総会を平成15年の日本消化器関連学会週間(DDW-Japan 2003 in Osaka)において会長としてお世話できますことは、浅学非才の私にとりまして光栄に存じますとともに、身の引き締まる思いであります。会期は、DDW-Japan 2003 の期間中、平成15年10月16日(木)から18日(土)の3日間を予定しておりますが、「21世紀における消化器内視鏡学の新しい可能性の扉を拓く」ことをメインテーマとしてより一層充実した学術集会とするために、主題等は、学術評議会の皆様へのアンケート調査結果と他学会との整合性等を踏まえて、顧問、監査、並びにプログラム委員のご支援とご協力を得て会告の如く決定させていただきました。
 わが国では、20世紀後半より消化器内視鏡の診断と治療の飛躍的進歩を遂げてきましたが、これは内視鏡機器自体の開発と改良が周辺科学の新しい進歩を取り入れて次々と新しい機器へと発展し、かつ普及してきたこと、そして内視鏡を用いての診断学、病態生理学、治療学など、いわば内視鏡的消化器病学の新しい分野が開かれてきたことが大きな要因として考えられます。特に、消化器領域全体において内視鏡の診断的な手技を用いて侵襲的な治療に介入するいろいろなインターベンション診療が発展・普及して、消化器病の治療学が大きく変貌してきています。今後も、新しい機器と機材の開発、術者の工夫によりさらに大きく発展していくものと思われます。
 そこで、20世紀に歩んできた消化器内視鏡学の研究の進歩を回顧し、評価し、そしてこれから歩むであろう消化器内視鏡学の将来を包括的に展望することは極めて有意義であると思っております。かかる視点から、新しい発想でプログラムの企画と編成に創意工夫を凝らし、ご参加頂く多くの皆様方に先端的な消化器内視鏡の知識、情報、技能、そして満足感を与えることができますように精一杯頑張る所存でおりますので、会員の皆様方のご指導とご協力を宜しくお願い致します。