ご 挨 拶

第64回日本消化器内視鏡学会総会
会 長 税所 宏光
千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学 教授

 第64回日本消化器内視鏡学会総会は他の消化器関連4学会とともにDDW-Japan 2002 (第10回日本消化器関連学会週間、会期:平成14年10月24日[木]−27日[日])を構成し、パシフィコ横浜国際会議場(横浜市)を中心に開催いたします。会期も迫り、いよいよ本総会の学術プログラムも相整って参りました。これも偏に皆様のご協力の賜と心より感謝申し上げますとともに、総会の担当会長として大変光栄に存じます。
 DDW-Japanの特色は専門領域と併せて関連学会の動向を横断的に把握する機会となること、並びに、特に、消化器に携わる臨床医の専門研修や生涯学習を重視した臨床的トピックスを中心として全体のプログラム構成が配慮されることです。
 本学会の将来指針については、本総会で予定される丹羽理事長のご講演「消化器内視鏡学会の発展を辿って」の中に大きな示唆があるものと思われますが、近年、消化器内視鏡は確たる診断手段である以上に、低侵襲の治療手段として注目され、種々の治療内視鏡が急速に発展しています。この動向を反映して、今回のプログラムでは、主題セッションの2/3をEMR、EVL/EIS、stenting/dilation、また、laparoscopic surgeryなど関心の高い治療内視鏡が占め、また、海外招待者による特別講演4題の中、3題も治療に関する内容となりました。技術的側面をはじめ、適応・成績から予後など長期治療戦略まで種々の切り口で、現在の主な治療内視鏡の水準と展望が理解していただけるものと思います。診断面では、拡大内視鏡の再評価、炎症性腸疾患における癌surveillance、H. pylori感染病態の評価など内視鏡の診断限界に挑む新しい技術や焦眉の臨床的課題に絞って主題が企画されました。その他、消化器内視鏡に密接に関連する病態や疾患については、消化器病学会や消化器集団検診学会など他学会の企画に合流した形でも討議されます。
 本総会主催のプログラムはDDW-Japan 2002の会期中、平成14年10月25日(金)から27日(日)の3日間に組まれますが、必要に応じてDDW-Japanの横断的総合性を幅広くご利用になり、皆様方の知識のレフレッシュに役立てていだだければ、幸いに存じます。なお、最終日(27日)の午後には第49回日本消化器内視鏡技師研究会が併せて開催されます。
 会長として運営に万全を期しますので、国際港として生き生きと変化しつづける街、横浜の散策も兼ねて、奮って会員多数のご参加を心よりお待ちいたします。


Top  Back