25日 14:00-17:00 第8会場

公募・一部指定

ワークショップ 16

消化器における神経内分泌腫瘍
司会 篠村恭久 札幌医大・消化器・免疫・リウマチ内科
  平石秀幸 獨協医大・消化器内科
本邦における消化管・膵神経内分泌腫瘍(NET)の実態については,2005年全国疫学調査が実施された結果,年間受療者数は2800人強,人口10万人当たりの有病者数は2.23人であった.新規発症率は1.01人で同時期の米国の報告に比して約3倍である.2010年には第2回の疫学調査が実施され解析中であり,今後,受療者数の変化,神経内分泌癌の割合,MEN-1の地域分布などが明らかになると期待される.また,膵癌登録報告によると,膵悪性腫瘍のうち悪性膵内分泌腫瘍の割合が数%を占める.神経内分泌腫瘍の進行は緩徐で予後も比較的良好とされてきたが,診断とともに病理学的悪性度,予後決定因子などの評価が重要である.2010年に改訂されたWHO分類は,すべての消化管と膵のNETに共通する組織学的分類法であるが,この分類とstagingに基づいて,治療戦略,すなわち外科治療,内科治療(分子標的治療薬やソマトスタチンアナログ)が選択される.本ワークショップでは,消化器における神経内分泌腫瘍の実態,基礎と臨床(病理,診断,治療など)に関する研究を公募し,本邦におけるNETの現状と今後の対応について議論したい.

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