パネルディスカッション16

12日 9:00-12:00 第1会場

上部消化管癌に対する鏡視下手術の長期成績

公募・一部指定

  司会 夏越祥次 鹿児島大大学院・消化器・乳腺甲状腺外科学
    北川雄光 慶應義塾大・外科
食道癌、胃癌に対する内視鏡外科手術が開発・導入されて十数年が経過し、術後早期回復という観点での利点は示されつつあるものの、長期成績に関してはいまだ明確なエビデンスが示されていない。一方、拡大視効果を有する内視鏡手術は、低侵襲性にとどまらず精緻なリンパ節郭清を可能にすることで根治術の質の向上につながるとの論調すら見受けられる。国内外において大規模臨床試験が展開され内視鏡手術の位置づけが定着しつつある大腸癌に対する内視鏡手術とは異なり、上部消化管癌に対する内視鏡手術の長期成績に関しては大規模臨床試験の結果を待たなければならないのが実状である。本パネルディスカッションでは、個々の施設における臨床研究の解析からその趨勢を論ずるとともに、今後臨床試験にて検証すべき問題点、現時点における臨床実地におけるコンセンサスを明らかにしていただきたい。