シンポジウム2

20日 9:00-11:10 第2会場

C型肝炎個別化医療のための宿主因子・ウイルス因子

公募・一部指定

  司会 榎本信幸 山梨大・1内科
    田中靖人 名古屋市立大大学院・病態医科学
C型慢性肝炎に対する標準治療であるペグインターフェロン・リバビリン併用療法にプロテアーゼ阻害剤などを組み合わせた治療が今後は主流となるが,わが国では高齢者の割合が多く,様々な副作用により薬剤の減量・中断を余儀なくされる場合もあり,治療前の効果予測や副作用の予測はきわめて重要である。治療効果を規定する因子として,HCV遺伝子型,ウイルス量,ISDR, IRRDR, コア領域のウイルス変異や薬剤因子,最近ではIL28B遺伝子多型の関与が報告されている。さらに,リバビリンの副作用である貧血に関与するITPA遺伝子の多型も報告され,効率的な治療が期待されている。また,いかなる患者が肝癌に進展しうるかを予測することも治療適応を決定する上で重要である。本シンポジウムでは,これまで報告されている,あるいは新たに見出された治療関連因子を組み合わせることにより,どのような集団は根治を目指すべきか,発癌抑止を目指すべきかを明確にしたい。臨床・基礎の両面から最先端の演題を広く募集し,C型肝炎に対する個別化医療の現状を総括する。