シンポジウム12

21日 9:00-12:00 第4会場

消化器疾患と免疫

公募・一部指定

  司会 林 紀夫 関西労災病院
    日比紀文 慶應義塾大・内科
消化器疾患は大きく腫瘍性疾患と炎症性疾患に分類されるが,免疫機構はこの両者に深く関与している。腫瘍においては発癌や転移メカニズムに宿主側の免疫機構からのエスケープが関与していることはよく知られており,また悪性腫瘍に対する免疫療法の課題はいかに宿主側の抗腫瘍免疫を活性化するかにかかっている。H. pylori感染やC型慢性肝炎など特定の病原体の持続性感染が原因となる疾患においても宿主側の免疫応答の関与は明らかである。さらに炎症性腸疾患では腸内細菌に対する宿主の免疫制御異常が病態にかかわっており,生物学的製剤の治療有効性はすでに明らかな事実である。このように消化器疾患の病態を理解し治療戦略を立てる上で免疫学的研究は必須である。本セッションでは臓器や疾患にかかわらず広く“消化器と免疫”に関する演題を募集する。特に病態研究や治療法開発についてこれまでの常識にとらわれない新たなアプローチを期待している。